ゴルディカがリザードマンの侵攻を受けているらしい。
こういった話は以前から聞いていたし、応援を求める内容の依頼も少し前に見かけた。
しかし遺跡探索などの依頼で忙しかったので受けることも無かったし、掲示板に貼ってあった依頼書も何時しか見かけなくなった。
きっとロウファ君達かシャルトさん達が片付けたのだろう、そう思っていたのだがこの件は思わぬ形で私達にも関わってきたのだった。
先日、マスターが大量の依頼書を掲示板に貼っているのを見かけた。
落ち着いた姿しか見たことが無いマスターが少し焦った様子だったのをよく覚えている。
なんだろう?と思って近づいて内容を確認すると、驚くべきことにその内容は全てリザードマンが絡む内容だった。
何でも防衛ラインを突破され、ゴルディカに迫るところまで侵攻してきているらしい。
ゴルディカの傭兵部隊だけでは押し返すことが困難で各地の冒険者に応援を要請しているのだ、とマスターから説明を受けた。
話を聞けば聞くほど事態が深刻な状態だと言うことがよくわかる。
私達が受けた依頼で出会ったリザードマンとは違い、意味も無く人間を襲うような危険極まりないリザードマンが街の目前まで侵攻してきているのだ。
迷わず私達のPTも作戦に参加することにしたし、飛翔亭からはロウファ君達とシャルトさん達も参加する子になった。
私達は斥候役、ロウファ君達は本隊と共に敵と戦闘、シャルトさん達は捕虜を救出するために敵の内部に突入とそれぞれの力量にあった作戦が割り振られた。
・・・・・・そして、その戦いの最中にレラス君が亡くなった。
いつも飛翔亭でノワールさんやメルーラさんにからかわれて困ったような笑顔を浮かべていたレラス君。
居るだけで周りの空気を柔らかくするような彼の笑顔を思い出す。
冒険者なんて何時死ぬかはわからない、その覚悟はしていたつもりだった。
でも親しかった友人が亡くなると言う覚悟は、私にはなかったみたいだ。
レラス君、安らかに・・・・・・
その覚悟はあっても、その先を考えては居なかったようです。
そして、その結果が今表れていて……。
きっとあの子は、不運ではあっても不幸では無いのでしょう。
早死にはしましたが、それに勝る密度の日々と、
そう思えるだけの知り合いができたわけですし。
願わくば、みなさんと70〜80年後に、
空の向こうで再会できますように。
それまで、誰もこちらに来ずに済みますように……。